2009年12月06日

屋根塗装「水系パワーフロン」テスト施工

曽根塗装店HP10周年にあたり,
「塗替物語」のS様ほか,
拍手ボタンなどからコメントくださった方々
どうもありがとうございました。

さて,ネタの降臨に書く時間が追いつかず,
どんどん蓄積しながら日々過ぎていくのでありますが,
過日,「カラーベスト屋根の高圧洗浄」の動画紹介の時に
書いた通り,その後,水谷ペイントの水性フッソ(未発売)
「水系パワーフロン」テスト施工を行いました。

あれどうだった?と知り合い3名から聞かれたので
今回はこれをネタにします。

トタン部分をケレンして錆止塗料を塗ったり,
雪止金物もケレンして別の下塗塗料を塗ったり
といったことはこの際,省略して,
カラーベストの下塗は10月12日(月)。

10日(土)に下塗塗料(シーラー)塗付予定で,
土曜日にもかかわらず水谷ペイント北関東支店の支店長さんが
現場までいらしたのですが,朝になって天気が急変し,
にわか雨が降ってきて延期。

で,12日,下塗の塗付を午前中に終えて,
午後,はじめに塗ったところをもう一度塗ってみたのが
この写真です。
  ↓
カラーベスト屋根下塗1回目と2回目


すでに1回塗ってあるのにまだ濡れた色に変わるのは
吸い込みが止まってないわけですから,
全面2回塗りして,塗り終えた状態がこれです。
  ↓
カラーベスト屋根下塗2回目終了後


微妙に照りが出てるのがおわかりいただけると思います。

翌日,13日(火)に「タスペーサー03」装填。
  ↓
タスペーサー装填後


中塗は大阪から技術の方がいらっしゃる都合に合わせて
15日(木)に行いました。

担当技術者は20代の女性,とは聞いていましたが,
技術の人=銀縁眼鏡で神経質そう,というイメージ
とはぜんぜん合わない女の子ではありませんかっ。
(命名:キューティーTOMOKOさん
  ↓
キューティーTOMOKOさん


デカイ現場と違って足場には階段なんかありませんから
屋根まで足場上れるのかなあ?と思っていましたが,
ぐいぐいよじ登ってきて感心 (^_^)

15日は中塗までで終了し,翌日16日に上塗塗料を塗付。

一般的なカラーベスト屋根用塗料は

下塗塗料+上塗塗料+上塗塗料

の3回塗りで仕上げますが,
「水系パワーフロン」は,専用の中塗塗料が設定されていて,

下塗塗料+中塗塗料+上塗塗料

の3回塗りが標準です。

あえて中塗を別にしたのは密着性を強化するのが目的で
従来品の使い回しでなく新開発だそうです。
また,中塗塗料は上塗塗料より安価ですので,
トータルの材料コストを下げることにもなります。

但し,耐候性を担う上塗に塗り漏れがあってはマズイので,
中塗塗料は,上塗塗料とは異なる色を塗る指定になってます。
今回の場合,中塗塗料は「ダークグレー」,
仕上色(上塗塗料)は「黒」です。
  ↓
カラーベスト屋根上塗塗装中


曽根塗装店は上塗2回色違いに慣れてますから平気ですけど,
バタバタやるタイプの塗装職人は嫌がるでしょうね,たぶん。

「イヤー,HP用に色違いでやったんですけどタイヘンでしたよぉ」
という大所帯の塗装会社の管理者のボヤキを聞いたことがあります。
同色2回なら全く同じところで塗り落とす確率が非常に低いので,
普段 隅々まで本当に2回塗るという習性が無いんでしょう。

そのへん,メーカーの方にお話しして,
フツーのペンキ屋にとっては作業性が悪いのは致命的なので,
売りたいなら,色違いは“指定”でなく“希望”にしといたほうが
無難ではないですか?とコメントしましたが,
「中塗省かれると困るし,そこまでして売りたくない」
との,硬派なご回答でした。(拍手)

当店では,カラーベスト屋根の塗替えの場合,
水性塗料を使用することはほとんどありません。

理由は2つ。

ひとつは,トタン部分を弱溶剤系塗料で塗り分けるのが手間
だからで,今回も,トタン部分だけは同じ水谷ペイントの別塗料,
弱溶剤2液形シリコン樹脂塗料「パワーシリコンマイルド2」を
使用しました。

錆止入れりゃ同じでいいだろ,とトタンに水性塗っちゃう業者も
ザラにいることは知ってますが,基本的に外道だろ
と私は思います。

それからもう1点は,仕上げ塗りするときに
ちょっと踏ん張ったり,足をひねったりすると
上塗1回目(今回の場合なら中塗塗料)の塗膜が
ズルっと剥けてしまう経験をしているからです。

今回もそれを懸念していましたが,塗付翌日でも
「水系パワーフロン 中塗」は全く問題ありませんでした。

なお,たまに水性塗料より弱溶剤系塗料の方が長持ちする
(耐候性が良い)みたいなことをいう人がいますが,
私的な塗料比較試験の結果と施工物件の追跡調査の結果では,
必ずしもそうとは言えないです。

「弱溶剤1液シリコン」は「水性シリコン」どころか
「水性ウレタン」よりも劣ると認識せざるを得ませんし,
「弱溶剤2液シリコン」でも,ものによっては
「水性ウレタン」並のものがあります。
(まあ,おそろしく褪色が早くて一部では有名な
某社の「屋根用水性シリコン塗料」もありましたが。)

今回は,同色(黒)で,カラーベストが「水性フッソ」,
トタンが「弱溶剤2液シリコン」ですから,
何年経ってどうなるか,わかりやすい比較になるでしょう。
メーカー同じだし。

1缶15kg入りで発売されるとしたら,
「水系パワーフロン」の上塗塗料は7万円を超えるらしいので
ぜひ,2万円台の「パワーシリコンマイルド2」を凌駕する
結果を見せて欲しいと思います。

さて,水性フッ素樹脂塗料「水系パワーフロン」採用の
仕上がりはこれです。
  ↓
「水系パワーフロン」仕上がり状況


私の個人的な感想としては,ツヤは大人しめで,
率直に言って,特段仕上がりが良いということはないです。

しかし,前記の通り,仕上がりはものすごく良いのに,
3年くらいでびっくりするくらい変わり果ててしまう塗料も
経験済ですから,もっとも重要なのは経年後の状態です。

今後,曽根塗装店が廃業したり,
建物の所有者が変わったりしない限り,
3年,5年,7年,9年という感じで
梯子持参で経過検証にお伺いする予定でおり,
施主様にもご了承をいただいています。

メーカーさんにはその都度,フィードバックしますが,
とりあえず,今回の工事で作成した施主様向け工事記録のうち
屋根塗装部分のみを抜粋編集したCDを2枚作成。
(左手前は施主様にお送りする全編DVDです)
  ↓
塗装工事記録のCD2枚とDVD1枚


内容は写真と動画
  ↓
塗装工事記録CDの収録写真一覧


のほかに,
正確な塗付量とインプレもまとめてあります。

1枚は大阪の技術部のキューティーTOMOKOさんに郵送。
もう1枚は後日,お願いして水谷ペイント北関東支店へ
(群馬県の今井塗装の今井さんをお誘いして)
会社見学にお伺いした際,支店長に直接お渡ししました。

「他でもテスト施工するんですか?」とお伺いしたら,
名古屋の方で1軒,都内で1軒やる予定があるらしいので
「1週間でアッサリ屋根壁終わらせるようなペンキ屋にも
塗らせてみて感想訊いたほうがいいですよ」と言いました。
実名まで上げて推薦したんですけどねー)

その後,「名古屋の方」の業者が,知り合いの【長工期派】,
三重県の滝川塗装の滝川さんであることが判明,
電話したら,滝川さんも同様に進言したそうです(笑)

最後に今回のカラーベスト屋根塗装,
施工前から施工後まで,順番に並べておきます。

カラーベスト屋根施工前(北面)


カラーベスト高圧洗浄後


カラーベスト下塗2回塗装後


カラーベスト中塗塗装後


カラーベスト塗替え完了後


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コメント一覧

1. Posted by みってぃ   2010年03月19日 11:38
はじめまして

水系パワーフロン」は,専用の中塗塗料が設定されていて,

下塗塗料+中塗塗料+上塗塗料の
3回塗とありますが

上塗り2回の計4回塗になるんじゃないですか?

間違っていたら申し訳ございません。
2. Posted by 店主   2010年03月20日 02:20
はじめまして。

この記事は「テスト施工」ですから,
イコール,「一般に発売される前の施工」です。

未発売新製品に関するワードとエクセルの資料は
昨年7月下旬に当方に送られてきており,
その中では,上塗の塗り回数は
『1(2)』となっています。

現場では「2回塗った方がよいのですか?」
という私の質問に対し,
「中塗とは色違いなので,透ける場合には」
という回答でした。

2週間前に「水谷ペイント」の講習会があり,
そこではじめて(ご指摘の通り)
上塗が標準2回に決定されたことを知りました。

なんでそうなったのか尋ねたところ,
テスト施工の結果,
希釈を多めにされる場合も想定し,
上塗層を厚くしたいという技術部の強い意向が
あったようです。

ちなみに,
カタログ値の「標準塗付量」というのは
結構いいかげんです,私からすると。

例えば,「大日本塗料」の場合は,
カタログ値上限を超えることが何度かありましたが,
「水谷ペイント」の場合は,
伝統的に(?)喰わないみたいです。

まあ,そのための「テスト施工」でもあるわけで,
1液の水性ですが,希釈は秤を用いて行い,
「実際に使用した正味量÷面積」の数値は
きっちり報告した上で,
職人として,あれこれご意見いたしました。

結果,事前にいただいた資料よりも
たくさん塗れることが判明し,
標準塗付量の数値や希釈率の記載が変えられており,
荷姿(1缶の重量)も変更されています。
(出来たてのカタログが昨日届きました)

以上のようなことは
一般の方にはわからないでしょうから
「水系パワーフロン」で検索して
訪問されるかもしれない方のため,誤解のないよう,
この記事の本文に追記しておく必要がありますね。

ご指摘ありがとうございました。

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