2011年09月04日

ペール缶の「刷毛漬け」(刷毛保存容器)

何度か当店に応援に来てもらったことのある
岡山県の塗装店【あおい】(旧/アートペイント)の青井さんから
「曽根塗装店のあの刷毛漬けの写真を送ってほしい」
というリクエストがありました。

未提出見積書がどんどん溜まっていって やや焦ってはおりますが,
気分転換に,青井さんへの返信を兼ねてネタにします。

これが当店の,溶剤系塗料用の「刷毛漬け」(刷毛保存容器)です。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 外径

ペール缶刷毛保管容器 高さ


ペール缶(20Lタイプ)は塗料店にお願いして
未使用新品の物を納品してもらいました。
1,500円くらいだったと思います。

内側はこうなってます。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 内側


溝のある2本の木材のサイズは220×45×15くらいです。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 木材寸法


缶の内面に接する部分は単純に斜めにカットしてあるのではなく,
ずり落ちないように,缶の溝に合わせて出っ張らしてあります。
しかし,後で考えると,単に斜めにカットしておいて,
切断面に短くて頭の丸いネジを打ち込めばOKでしょう。
缶の溝に引っ掛かれば良いわけですから。

ちょっと面倒なのは,刷毛を通す棒を落とし込む溝を作る作業です。
私のやった方法は,4ミリのドリルで上から垂直に
(板の厚みの中央のあたりに)穴を開けた後,
真横から縦穴に向けて何個か穴を開けて,
残っている部分をカッターナイフでカリカリと除去しました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 木材端部


刷毛を通す棒は直径3ミリです。
写真の物は真鍮製の棒で,ご覧の通り錆びて緑青噴いてます。

水ではなくシンナーを入れるわけで,
まさかこんなに錆びるとは思わず,失敗でした。
当店にはこの刷毛漬けが3つあり,ほかの2つは
刷毛を通す棒をステンレスにしてあって,当然錆びてません。
なので,ステンレス製にすることをおすすめします。

目地刷毛など,他の刷毛より長い刷毛は
上の写真と同様の溝だと毛先が缶の底に着いてしまうため,
このようにして,持ち上げてあります。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 目地刷毛用部分


断面が「コ」の字形のアルミ部材を切って&曲げて作りました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 目地刷毛用部分細工


端を斜めに切った木材は中央のネジ棒で突っ張らせてあります。
ネジ棒の長さは200ミリあればOKです。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 中央全ネジ棒寸法


別にネジ棒じゃなく,木材でもいいと思います。
寸法ぴったりに切った木材を嵌め込んで
上からT字形の金具をビス留めする,とか。
でも,私的には,刷毛を出し入れするときに邪魔にならないよう
ここをなるべく細くしたかったので金属にしました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 中央全ネジ棒端部


全ネジ棒(外径約6mm)の中央から外側に向かって,
←ナット(レンチ10ミリ,「M6」サイズ?)
←スプリングワッシャー
←ロングナット
←角座金
←木材
となっていて,金属は全部ステンレスです。


というわけで,これで作れますね,青井さん。

少し考えれば,もっと楽に作れる方法もあると思います。
出来上がったら,ぜひブログにアップしてください。

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ちなみに,ペール缶を「刷毛漬け」として利用するのは
私のアイディアではなく,
10年くらい前に?同業者のHP上で
自作のものが紹介されていて知りました。
(作り方は書いてなかったので,中身は違うと思いますが)

当店はその頃から2液形塗料の使用が多くなり,
刷毛の保管の際にはシンナーに漬け込んでおきたいけど
一般的な,四角くて密閉性が低い「刷毛保存箱」だと
シンナーが蒸発しやすくて車の中がすごく臭くなる,
その点,ペール缶なら良いだろうなあ,と作製しました。

その後,缶が錆びてきたので今年新品に取り換えましたが,
中身は10年くらい前に作った時のままです。

なお,ペール缶を利用した「刷毛漬け」は,市販品も存在します。
青井さんはそれを購入してみたそうですが,
缶が細くて容量が少なく安定性も悪い,
刷毛を通す部分がTVアンテナのように全部一体になっていて
使い勝手が良くない,とのことです。

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以上,同業者には十分通じる話なのですが
最後に,一般の読者向けの補足をしておきます。

下の写真の左側の四角い箱がごく一般的な「刷毛保存箱」です。
  ↓
「刷毛保存箱」とペール缶


フタは昔の弁当箱のように,ただ被せてあるだけで
密閉性はありません。
中に液体を入れて倒したらドバドバこぼれてしまうでしょう。

本体の接合部はハンダ付けしてあり,
新品のうちは液体を入れても漏れないです。

でも,たぶん「液体を入れて漏れても補償しないですよ」
という意味合いで「液体は入れないでください」という
建前になっています。
(液体を入れずに使っている人はかなり稀だと思いますが)
  ↓
「刷毛保存箱」の内側


それに比べて,ペール缶のフタは,
本体と接する部分にパッキンが付いています。
  ↓
ペール缶のフタ


フタを被せてからバンドを嵌めて,ハンドルで締め込み,
さらにハンドルが起きないように爪を差し込むように出来てます。
  ↓
ペール缶のバンドと爪


なので,ペール缶は液体が入った状態で倒しても
中身がこぼれない程度の気密性があります。

ペール缶利用の「刷毛漬け」の作製にあたり
ネジ棒で突っ張らせる面倒なやり方にしたのは
外側からのビス止めなど,缶に穴を開けるような加工をすると
気密性を損なってしまうからなのです,つまり。

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ここ12年くらいで,一般的に使用される塗料の種類が
ずいぶん変わったように思います。

OPやSOPといった昔の塗料であれば
使い終わった刷毛に多少塗料が残っていても
空気を遮断すれば ほぼ硬化しないため,
刷毛を浸けておく液体は,水,ボイル油,塗料用シンナー,
サラダオイルやそれらを混合したものなど,
いずれにしても揮発性の低い液体でOK,
よって,密閉性の無い「刷毛保存箱」でも よかったわけです。

しかし,2液形の塗料は空気に触れなくても硬化してしまうため
使用後の刷毛はある程度しっかり洗った上で,なおかつ,
揮発性の高い強いシンナーに浸しておかないと
刷毛が固まって使用不可になってしまうのであります。

で,曽根塗装店的にはペール缶利用の「刷毛漬け」という
ことになっているわけですが,もう一つの対応方法として,
今から11年前(2000年頃)すでに,
『刷毛を洗う時間とシンナーとそのシンナーを処分する費用,
全部無駄だから,刷毛はすべて使い捨て,100円刷毛です』
という知り合いがいました。

そっちの方向の人から「試しに」といただいた
激安の刷毛を使ってみたこともありますが
慣れようと努力しても結局,私には耐えられませんでした。

当店は特に高価な刷毛を使っているわけではないですが
価格が10倍以上違うのに使い心地に差が無いはずもなく
ひたすらイライラするのですよ。

なるべくキレイになるべく速く塗る,という結果を目指すとして,
1,800円くらいの刷毛で塗るよりも,100円の刷毛で塗るほうが
圧倒的に難しい(不可能?)ですから,その意味で
「弘法筆を選ばず」というのは,成程そうかもしれんなあ,
と思いました。
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