2013年05月16日

エッフェル塔の色

下の下の記事の相方が至極あっさりヤメてしまって一人親方状態となりそれはつまりそういう星回りなのでそれも良いもんなのかもしれないと思ったりしているうちに来年の3月まで予定が埋まってしまったりしてさあどうしようかなあなどと考えつつもなかなか未提出の見積書がなくならず気持ちにいまいち余裕が持てないという近況の昨今でありますが皆様ご無沙汰してすみませんお元気ですかお久しぶりでございます。

では本題へ。

10ヶ月くらい前,「シャープ化学工業」の営業の三田さんから,
近々「世界接着剤・シーリング材会議」に参加するためフランスに行くことになった,
という話を聞いた私は,あるお願いをしました。

  私:フランス行くなら,エッフェル塔行きますか?

  三田さん:たぶん。

  私:じゃあ,日塗工だと何番の色か,合わせてきてもらえませんか?

  三田さん:えーっ,あの見本帳フランスまで持っていくんですか?

  私:いいじゃないすか,お願いしますよ。

エッフェル塔に関して特別な思い入れがあるわけではないですが,
鉄塔という意味では東京タワーと同じなのに,私の頭の中では
鉄というよりは石で出来ているようなイメージがあります。

そこで,実際,あれはどの色で塗ってあるのだろうか,
と以前から知りたかったのであります。

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試しに,エッフェル塔に東京タワー風の塗装をしたらどうなるか,
カラーシミュレーションの真似事をしてみました。
(マウスポインタを乗せると写真が変わります)
  ↓
東京タワー風に塗ったエッフェル塔

当店にはカラーシミュレーションソフトはありませんので
画像処理ソフトでテキトーに作りました↑

これとは逆のパターン,
エッフェル塔の色で塗った東京タワーを見てみたい気もしますが,
その処理のほうがめんどくさそうなんで,
カラーシミュレーションソフトをお持ちの宮城県の阿部塗装店さん,
ぜひやってみてください。(あんまり面白くなさそうだけど

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こちらの記事によると,現在の色は1968年に決められた色で,
「エッフェルタワー・ブラウン」と名付けられていること,
でも1色ではなくて,下から上に薄くしてあって3色使われている,
と書かれています。

目から対象物までの距離が遠いほど「空気の色」が加わり
白ボケるのを逆手にとって,グラデの配色でそれをブーストし,
実際よりもさらに高く感じさせようという意図のようです。

そこで,改めてネットでエッフェル塔の写真を探しまくった結果,
上下の色が違うことがわかる写真がやっと見つかりました。
  ↓
上から見たエッフェル塔

http://www.whytraveltofrance.com/2006/04/28/eiffel-tower-seen-from-space/ より)

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さて,エッフェル塔の色「エッフェルタワー・ブラウン」は
日本塗料工業会の色見本帳の番号で言うと何番だったのか,
三田さんから教えていただいた答えは【17-60D】です。
(時間を変えて2回見に行ってくれたそうです)
  ↓
エッフェル塔の色

そう,なんというか,薄らボケた,パッとしない鈍い色なんすよ。
これ塗ってああ見えるのかなあ?と,意外です。

で,三田さんにいただいた鉄骨のアップ(+朝日)の写真がこれです。
  ↓
エッフェル塔の根本

こちらの記事ではドイツ製の「酸化鉄顔料」が使われていると書かれています。
ということはもしかすると,塗装面を間近で見ると
「グラファイトペイント」などと似た,ちとメタリックな表情があるのかも
と想像していましたが,写真で見る限りそんな感じはなく,
なんか普通のペンキみたいでつね (´Д`) イタペンガヌッタミタクナガレテルシ

なお,私としては【色見本を塗装面に直接当てている写真】
を撮ってきて欲しかったので,そのようにお願いしていました。
しかし,現地では鉄骨は直接触れない位置にあるそうで,
しかも,機関銃持ってる警官が警らしているので
ムリクリよじ登って見本帳押し当てたりしようものなら
不審なジャポネとして撃たれてしまいそうでコワイのだそうです。
(「Google Street View」より)
  ↓
20130516g


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最後に,三田さんからいただいた もう1枚の写真がこちらです。
  ↓
エッフェル塔 全景

クリックすると高解像度の写真が開きますので,ご覧ください。
装飾が凝ってることがよくわかります。


三田さん ありがとうございました m(_ _)m
 

 
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※6月14日追記

札幌在住の佐藤裕子様より
画像付きのメールをいただきましたので以下にご紹介いたします。

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Subject: エッフェル塔の色について

はじめまして。
私は札幌でデザインの仕事をしている者です。
グラフィックデザインがメインですが、
環境色彩に関わる商品開発なども手がけています。

エッフェル塔の色について、
私も以前から実際はどんな色なのか気になっていたのですが、
このたびパリを訪ねる機会がありまして、
日塗工の見本帳を片手に出かけて来ました。
ざっくりとまとめたものを添付させていただきますので、
ぜひご覧いただければと存じます。

2013/05/12 エッフェル塔/パリ

「三田さん」もおっしゃるとおり、
鉄骨部は手の届かないところにあり、
おまけに機関銃を下げた迷彩服の兄さんもおり、
よじ登るわけにはいかず。

記載しましたとおり、
工事囲いやサイン板を「エッフェル塔ブラウン近似色」と考え、
それを測色して参った次第です。
サイン板は「17-40D」と「50D」の中間くらい。
塔の色はサイン板よりは明るく思えましたので、
三田さんの測色とほぼ一緒です。

こういったランドマークである建造物の色彩は常に論議の的となります。

札幌の大通公園のテレビ塔
塗り替えのたびに「何色であるべきか」が盛んに言われましたが、
この春の塗り替えでは市民アンケート等の結果から、
従来通りの赤+青緑に落ち着きました。
個人的には決してよい配色とは考えませんが、
ではどのように決めたらよいのか、
スカイツリーはじめ、他の実例から学ぶものは多いですね。
エッフェル塔は最も気になるお手本のひとつだと思ってました。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

佐藤様のお仕事の一端は下記ページで紹介されています。
「札幌スタイル」

動機はともかく,私と同じように
「エッフェル塔の色は日本塗料工業会の色見本で何番?」
と考えた方がいたことがわかって 興味深く拝見しました。

佐藤様 ありがとうございました m(_ _)m


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