塗装工具・材料

2015年01月07日

微弾性フィラーエポCT

諸事情重なった結果,久しく滞っていた見積書作成が
結局年を越してしまいまして時間の余裕が無いのですが
今回のネタは「新製品情報」ですから,
とりあえず,新年1回目として投稿いたします。

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エッフェル塔の測色をしていただいた,
「シャープ化学工業」の三田さんは経歴がストレートじゃない分,
ただの営業マンではないので
シーリング材に関してわからないことがあると
あれこれ教えていただいております。
(私が知らないうちに部長になっててびっくり)

で,三田さんから「こういう製品を作ったら需要がありますか?」とか
逆に,私から「こういう製品を作ってくれませんか?」みたいな話もします。

調べてみると2007年から始まったそのようなお付き合いの中で,
私が数年前からずっとリクエストし続けていたものがこれです。
やっと実現しました。(去年の夏くらいに)
  ↓



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以下,一般の方のために書き足しておきます。

横張りサイディングの場合は左右の継ぎ目は「目地」が設けられており,
シーリング(コーキング)して納めてあるのに対し,
上下は少し重なっているのでシーリングしないのが普通です。

でも,重なり目のところに隙間が開いていることがよくあって,
塗り替え工事の際,薄い色で塗装するとこれが結構目立つことがあり,
塗装屋によっては埋めてから塗装するわけであります。

埋める習慣が無い業者もいれば予算上埋められない業者もいて
世の中いろいろです。

    ※「この隙間は通気のために残しておかなければならないのでは?」
       と思っている方は この記事 を読んでください。



横浜市の戸建住宅の平均的サイズ,延べ床面積100m2だとすると,
単純な四角い総2階の建物の場合で外壁の外周はおおよそ28m。

2階建ての外壁面の高さ,だいたい5.4mに対して
サイディングボードの短辺は45cmくらいなので
上下方向に12枚くらいのボードが張ってあります。
とすると,上下の継ぎ目は11本くらい。

ということで,外周28mに対して11本=308m,
でも外壁面積のだいたい3割が窓なので,3割引きとしても
200mくらいは上下の継ぎ目があることになります。

露骨に隙間が目立つところが多い建物もあれば
ほとんど隙間が目立たない建物もあり,かなり差があるのですが,
その違いはおそらく,関わった職人の気遣いの差だと思います。

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この隙間の巾は最大でも2ミリ程度なので,
縦目地に使用するシーリング材を使用するほどの隙間ではないです。

手近なところで,内装用の「ボンドコーク」の類いを使用すると
「肌」が滑らか過ぎて仕上がりに違和感が生じる可能性があります。

よって,当店では,以前から存在している
外装用のチューブ入り製品を使用してきました。

狭くて入り組んだところで使用する場合や
ごく少量しか必要でない場合なら
チューブ入りのほうがコンパクトですし,
ガンが必要でないため,手軽で便利です。

しかし,100mを超えるようなボリュームになると
チューブではなくてカートリッジに入っている方が
作業がスムーズで断然ラクですから,
「埋める派」の人にはおすすめの一品であります。

この商品がいくら売れても私には1円も入りませんが
あまりにも売れないと廃番になってしまい
私が不便なので(笑)同業者の皆様,よろしくです。
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<店主> at 03:33コメント(0) 

2013年01月13日

継ぎ柄用ワンタッチジョイント(ローラー塗装用品)

普段は曽根塗装店の代表者兼職人兼雑用係の私ですが
昨年2012年は他社の4つの現場で一職人として作業しました。

合計日数としてはあまり多くはないですが,
わずか数日であっても 思いがけない新しい発見があったり,
自己確認・再確認が出来たりするので結構好きです。
(たまには)

で,年末に呼ばれた現場にて撮影した動画がこれです。
  ↓


考案者:東京都足立区の(有)共栄塗装工業の鈴木社長からは
この日から遡ること半年くらい前に電話をもらい,

「ローラーハンドルと継ぎ柄を
簡単に付けたり外したりできるようにする部品」

の話を聞いて,図面も見せてもらっていましたが,
実物(試作品)はこの日に初めて手にしました。

曽根塗装店の場合は住宅の塗り替え現場がほぼ100%ですから
継ぎ柄(長柄)を使うとしたら,ベランダの下の上裏とか
ガレージの天井くらいで,滅多に出番がありません。

しかし,動画中でも書いている通り,現場の状況によっては
高い部分と低い部分を同時に塗り進めたいことがあり
継ぎ柄を素早く外したり付けたりしたいときには
ワンタッチで簡単に着脱ができるのはかなり重宝するはずです。

私の個人的な感想としては,滅多に使う機会が無いとしても,
何かの時のために1個は持っておきたいと思わせる一品です。

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さて,このブログは同業者の方も見ていると思いますから
こんなアンケートを置いてみることにしました。
投票よろしくお願いいたします。
  ↓


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製品化するには樹脂を成型するための金型が必要で
これにかなりの費用が掛かるはずなので,
赤字を出さずに世に広めるためには ただ作るだけではなく,
宣伝や流通のルートも重要になってくるでしょう。

そこで,まずは
現場仕事のついでに動画を撮ってほしい,
と依頼された次第です。

企業として製品化に関心のある方は是非下記へご連絡を。

    kyoeipaint●gmail.com

(スパム対策のため ● を @ に変えてください)
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<店主> at 01:04コメント(0) 

2012年01月28日

「ジョリパット」の塗り替え

「ジョリパット」というのは簡単に言うと,
「色付きの粘土に粗い砂を混ぜたようなボテボテした材料」です。
コテ・ヘラ・クシ・特殊なローラー・吹付け等々様々な道具により
外壁に塗って仕上げられます。

近年の新築住宅の外壁の多くはサイディングボードですが
モルタル外壁で,温もり感のある「ジョリパット」仕上げの住宅も
少なくないです。

ここをクリックしていただければ,
ああ,これね,とお分かりいただけると思います。

サイディング外壁のウィークポイントが継ぎ目のコーキング
(シーリング)部分の劣化だとすると,
「ジョリパット」仕上げのモルタル外壁のウィークポイントは,
汚れとクラック(ひび割れ)でしょう。

1年半ほど前のことですが,当店HPのアンケートから
まさに典型的と思える下記のようなご質問をいただきましたので
前振りとして ご紹介します。

> 自家はジョリパット仕上げで塗装されており、
> できるだけ今の質感を残した塗り替えを希望しているのですが、
> 業者によっては取引先のペイントを強く勧める方が多く、
> 「この人は本当にウチの家のことを考えているのか?」
> と疑問を抱くこともしばしばです。
>  ジョリパットの風合いをできるだけ残しつつ、
> かつできるだけ汚れにくい(ひび割れしにくい)塗装を、
> とのいささか強欲な要望に曽根さんでしたらどうお応えになるのか、
> 大変興味深く、また自分自身も勉強させていただけたら、
> と思っています。
>  非常にご多忙なところ誠に恐縮ですが
> アドバイスいただければと思います。

私は下記のような返信をしたためました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【風合い】
ジョリパットの質感を重視されたい場合は,
ジョリパットのメーカーであるアイカ工業が販売している
塗り替え用塗料「ジョリパットフレッシュ」がよろしいかと思います。
(特に高い塗料ではないです)

残念ながら当方では採用した例がありませんけれども,
資料を見た限りでは,
一般的な水性シリコン塗料よりも平米あたりの塗付量が多いため,
厚めの膜が付く感じの仕上がりになることが予想され,
微小な凹凸の具合は変わる可能性があるように思われますが,
水性の完全つや消し,かつ,弾性対応のお薦めと言える塗料は見あたらず,
「純正品」が無難ではないかという判断です。

【汚れ】
汚れは塗料の性質にもよりますが,『雨だれ汚染』の場合は特に,
建物の形状が原因している可能性が高いです。
もし,「汚れが付きやすい形状に作られている」としたら
低汚染の塗料を使用するよりも,(可能であれば水切の付加など)
形状を改善する方がはるかに効果があると思います。

また,現状,どのような仕上げにされているのかわかりませんが
もし,凹凸の激しい模様が付けられている場合には
(当たり前ですが)汚れが積もりやすいため,
塗り替えに用いる塗料で汚れにくくするなどということは不可能で,
頻繁な洗浄以外,対策がないと思います。

ちなみに,「ジョリパットフレッシュ」では,
オプションで「光触媒」のコーティングが可能なようです。
高額になりますが,場合により,試してみる価値はある
かもしれません。

【ひび割れ】
弾性の塗料を塗って(ある程度)クラックに追従させようという方法は
「厚く塗る」ことが前提になりますから,
既存の質感・模様にこだわる限り採用不可です。

それに,「塗膜によって,塗装後のひび割れを防ぐ」というのは,
基本的な考え方として間違っていると私は思います。
現状ひび割れているとしたら,それは既存の「塗装の所為」ではなく
「そういう建物」だからです。
なので,どんな塗料で塗り替えても,
ひび割れた「原因を解決する」ことにはなりません。

もし,巾が2ミリを超えるひび割れが多数生じているような場合は,
躯体の補強工事やモルタルを剥がして下地からやり直すなど,
単なる塗り替え工事の範疇を超える工事が必要です。

そこまでの施工は必要はないと思われるクラックであるとしても,
例えば,防水上の観点から,「Vカット」をしておきたいとすれば,
ジョリパットの場合,
部分補修が比較的簡単なリシンや吹付けタイルとは異なり
模様によっては,その痕跡をわからなくするのがたいへん困難なため,
既存の模様を一旦全部削り取って下地処理してから
またジョリパットで仕上げることになると思います。

と,以上のようなわけで,
必要であれば既存の外壁を壊したりして,
ひび割れが生じないように「建物を直してから」
改めて(念のため可とう性のあるタイプのジョリパットで)塗装し直す
というのが理想でしょう。

しかし,そのような『出来る限り最高』に近い工事は

> [C_6_価格イメージ]
> 100〜120万円

ではまったく不可能ですから,
逆に,「100〜120万円で何ができるか」と考えると,
ちょっと詰め物をする程度の簡単なクラック処理で済ませて
「ジョリパットフレッシュ」で塗り替えるのが妥当と思います。
数年でまたクラックが入るかもしれませんし,
また同様に汚れるでしょうが仕方がないです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

改めて読み返すと,我ながらミもフタもない感じがしますが,
『要望』を「条件」として考えてみると厳しすぎて
このようなネガティヴなコメントにならざるを得ませんでした。

その後何の返信もないため,これで納得していただけたのかどうかも
わかりません。

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そして,昨年春,「ジョリパットフレッシュ」を使用した
当店初の塗り替え工事を行いました。
(上記の質問の方とは関係ない別のお家です,念のため)

で,今回のテーマは「ジョリパットフレッシュ」のインプレです。
カタログではわからない,現場目線の。

当店が施工させていただいた建物(住宅)は施工当時築9年,
「ジョリパット」のパターン(模様)は「クォータームーン」です。
北側の外壁に髪の毛くらいのひび割れ「ヘアークラック」が生じて
建築会社に補修を依頼した結果,補修跡が目立っていました。
  ↓
築9年目の「ジョリパット」

どういう補修が行われたのか,よく観察したところ,
コーキングの類が使われたわけではなくて,
単にひび割れの上から「ジョリパット」を塗りこんだようでした。
微妙に色が合わなかったみたいです。
  ↓
「ジョリパット」クラック補修跡アップ

でも,
何でもかんでも透明のシリコンシーリングをなすってしまうような
ものすごくイタイ業界人も珍しくないので,
変なものを使われていなくて良かったです。

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使ったことのない材料の場合はどんなものか事前に知りたいものの
見積もりの段階ではまだほんとうに使うかどうかわかりません。
カタログやパンフレットの類はネットで閲覧できればよいのですが,
ネット上では欲しい情報が揃えられなかったため,実物の資料を
集めました。

「ジョリパット」豪華な色見本とカタログ

「ジョリパットフレッシュ」パンフレット2種 表紙

しかるに,それでも私が必要とした情報が見当たらないのでした。

「ジョリパット」および「ジョリパットフレッシュ」の製造販売元
「アイカ工業」は「塗料メーカー」ではなく「建材メーカー」なので
カタログの作り方が塗料メーカーとはかなり異なっています。

希釈率とか標準塗付量とか工程間間隔時間というような,
普通の塗料だったら「カタログに明記されているのが当たり前」
のことが記載されていなかったり,
よ〜く探さないと見つからなかったり。

これは“技術資料”ではなくて,“プレゼン資料”ですね。
  ↓
「ジョリパットフレッシュ」パンフレット

現場的には,こういう ↑ パンフレットでは役に立たないので,
その旨塗料店の営業さんに伝えたところ,
モノクロコピーの技術資料を持ってきてくれました。
元はメーカーからFAXで送られてきたもののようです。
  ↓
「ジョリパットフレッシュ」技術資料

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下地には微細ながらクラックがあるので
水のような性状の下塗塗料「シーラー」ではなく
高粘度でボテボテな「微弾性フィラー JM-600」を
使用することに決定。
標準塗付量≒『塗布面積』はカタログに記載がありました。
  ↓
「ジョリパット」カタログの表記

1缶16kg入りで『14〜22m2/缶』ということは
16kg÷22m2 〜 16kg÷14m2 ということですから,即ち,
0.727〜1.142kg/m2ということになります。

下地が平らに近いか多めに希釈する場合には下限に近いわけだよね,
と想像して,巾の真ん中あたりの,1kg弱/m2と予想して発注。

カタログどころか技術資料にすら記載のなかった希釈率は
缶のラベルに記載してありました。
『ウールローラー』『5〜8%』です。
  ↓
「アイカ微弾性フィラーJM-600」ラベル

ここで,あれ?と思ったのは,
『所要量(kg/m2)』として『0.3〜0.6』と記載してあって,
カタログの記載である『14〜22m2/缶』を基にして算出した0.727〜1.142kg/m2と,ぜんぜん違うじゃん。

もうなんだか,錯綜してます。

で,実際に塗り終わって計算した結果は,
下限の5%で希釈して,0.715kg/m2(水を含まず)
まるまる2缶余ってしまいました。

ちなみに,アイカ工業の「微弾性フィラー JM-600」は
希釈する前から“しゃぶい”
(粘度が低い)ので,
「これ,中身SKじゃねえか?」と思いました。

もし本当にそうだったら,2千円台前半がノーマルですから
税込4千円近い価格はあまりにもスゴ過ぎです。

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次に,上塗ですが,
ごくごく一般的な水性シリコン樹脂上塗塗料だったら
確かに『ローラーで簡単』に塗れます,すいすいと。

しかしですね,「ジョリパットフレッシュ JQ-800」」は
譬えて言うと,単層弾性に細かい珪砂をものすごく大量に混ぜ込んで
無理矢理増量させたような かなり特殊な塗料 です。


メーカー文書中の希釈割合が『0〜3%』なので
最初は試しに『0%』(希釈無し)で塗ってみましたが,
それはもう,おそろしくどろどろでございます。

しかも,乾燥すると,入隅などちょっと厚く付いたところが
細かくひび割れてしまうのでした。

『0〜3%』指定にするなら,『0%』(希釈無し)で塗っても
塗膜が割れないように作るべきじゃないのかなあ?
と思いつつ,翌日からは『2%』で塗りました。

てなわけで,「ジョリパットフレッシュ」は
最終的に希釈2%で,2回塗りで,0.885kg/m2(水を含まず)

ごく普通の水性上塗塗料の場合であれば,同じく2回塗りで,
0.3kg/m2 が標準,といえば,0.885がいかに多いか,
一般の方にもわかっていただけるかと思います。

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以下,まとめです。

◆塗布量(塗付量)と希釈率
既存が「クォータームーン」の塗り替え
(下塗・上塗とも,ウールローラー塗り)

下塗:「微弾性フィラー JM-600」
5%(下限)希釈 0.715kg/m2(水を含まず)

上塗:「ジョリパットフレッシュ JQ-800」
2%希釈 2回塗りで 0.885kg/m2(水を含まず)

「太めのヘアクラックが結構多い」という状況でなければ
下塗塗料は上限(8%)まで希釈してもいいと思います。
そのほうが,たぶん模様に与える影響が少ないので。

「細めのヘアクラックが若干ある」程度だったら,
どろどろな上塗塗料で十分埋まってしまうと思われるため
下塗塗料は「微弾性フィラー JM-600」ではなく
「シーラー JS-560C90」でいいと思います。

ただ,模様の凹凸が深めの場合にシーラーを使うと
だらだら流れやすかったり,上塗塗料が大量に必要になったりする
可能性が出てくるので,その点では「微弾性フィラー」のほうが
良いかもしれません。

上塗塗料は上限の3%でも良いと思います。
それでも普通の水性上塗塗料よりも断然厚いです。

◆塗り味
一般的な水性上塗塗料に比べると非常に重いです。
昔懐かしい単層弾性塗料同様,塗膜がゴムいため,
生乾きで塗り重ねると引っ張って尖りますから,
上下の塗り継ぎを出さないようにするには,
乾燥してくる前につなげるか,逆に,ほぼ乾燥してからつなげること。

要するに,一般的な水性上塗塗料のつもりで見積もりをすると
えらい目に遭います。


コテではなくローラーで塗装するものなのに
なぜこれほど大量に珪砂を混入しているのか?

理由・意味を開発者に訊いてみたいものです,機会があれば。

◆仕上がり感
下塗も上塗もボテボテの塗料であるため,
施工前後を厳密に比較すると凹凸の具合は結構変わっています。
が,完全艶消しのたいへん落ち着いた質感に仕上がるためか,
パッと見には,ぜんぜん気になりません。

塗り板に建物と同じく3回塗りしてみたものです。
凹凸を際立たせるために,水平に近い角度から照明を当ててます。
ちょっとシワシワになるのは上塗塗料の性質というよりも
「微弾性フィラー」の肌が原因のようです。
  ↓
「ジョリパット」塗り替えサンプル


実際の外壁面の仕上がりは
(ここだと大きめの写真でのロールオーバーができないので)
補足ページ→「ジョリパットの塗り替え例」を見てください。

◆対クラック性
単層弾性に珪砂を混ぜ込んだような,と前記したように
「ジョリパットフレッシュ JQ-800」の塗膜は
想像以上に柔らかいです。
たぶん「微弾性フィラー JM-600」よりも。

これは上塗の塗装作業の際に使用した容器から剥がした
「ジョリパットフレッシュ JQ-800」の塗膜です。
  ↓


この柔軟性がどのくらい続くのか,経年で硬化するはずですから
(単層弾性塗料並みに3年もすれば結構カチカチになってしまうのか)
次回使う機会があれば紙に塗ったものを窓際に干して観察したいと
思います。

◆荷姿
上塗塗料は四角い一斗缶ではなくて,ペール缶に入っています。
それも,ペール缶に直接入れてあるのではなくて,
厚手のビニール袋に詰められた状態で缶に入っています。
  ↓
「ジョリパットフレッシュ」荷姿


なので,ビニールから別の缶に移せば,空き缶はキレイなままです。
  ↓
「ジョリパットフレッシュ」の空き缶

しかし,8缶中1つだけ中古な感じの缶がありました。
  ↓
なぜか中古感のある空き缶

そこで,「この缶,メーカーで回収(リサイクル)してますか?」
と塗料店に聞いてみたのですが,意外にも「NO」でした。
回収する費用のほうが高くついてしまうのかもしれませんけど,
捨ててしまうのは とてももったいない感じです(捨てましたけど)

◆耐候性,価格
耐候性に関しては,パンフレットに
『いつまでも仕上がりの美しさを保ちます』と書いてあるだけで,
具体的に「いつまでなのか?」を定義する「耐候形1種」というような
公的な規格は通していないものと思いますが,
『アクリルシリコン配合なので耐久性にも優れます』
と世情を意識したと思われる記載もあり,
一応は「水性シリコン樹脂塗料」という分類になるのかもしれません。

1缶1万円を切る価格は「水性シリコン樹脂塗料」としては安いものの
『充填材・骨材』の含有率が『40〜60%』(←MSDSの成分情報)
ということは,砂抜いて「10kgの価格」と考えると安くはないですし,
(もっと塗りやすくするために過剰に水を入れたりしない限りは)
一般的な水性上塗塗料の2倍以上の量を使います。

◆総評
初めて使用した感想として,また使いたいか?と聞かれたら
正直言って,気が進みません。
施主様から指定されない限り,次回は別のネタにしたいですが,
これに代わるお勧めのものが見いだせないため,
無難な選択としてまた使うかもしれません。

経年でどうなるのか,3年ごとに見に行きたいと思っています。

「ジョリパットフレッシュ」による外壁塗装 施工後

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2012年01月10日

新年あけましておめでとうございます

まるでブログなんかやってなかったみたいなブランクでしたが,
見積書を貯めてしまいまして,更新は後回しになってました。
年明け2通目が先ほど完成,あと6通残ってます (@-@;)

とりあえず今回は「ペール缶の刷毛漬け」の続報です。
青井さんから反響が来てからまとめて書こうと考えてたのですけど
いくら待っても来ない。(なにしてんねん)

しかし,すでに,この記事を見た他の方からコメントをいただいた後,
完成品がブログ上で(とっくに)記事にされているので ご紹介します。

他の方,とは,こちらの方です。
  ↓
建築塗装「和」飯田さんのブログ記事

その後2度 実際にお会いして,実物も拝見。
う〜ん,こっちのほうが簡単に作れて良さそうな気がする。
いや,リングの外側のスペーサーの寸法が微妙で難しいかも。
とかと思いました。

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さて,実は飯田さんのことは,
大分県の北条さんのブログにコメント入れた人として,
ウチにコメントいただく前から認識していました。

巡回ルートに入った飯田さんのブログ記事を見るにつけ,
う〜ん,この人も結構ハマり込む人だな,悪い意味で(笑)
と思ってて,ちょうど最近知った「G感性診断」の結果を聞いたら
各人いずれも悪い意味でハマり込むタイプなのに3人とも違うので,
ちょっと意外でした。

  北条さん:G1

  飯田さん:G3

  私:G4

一見,似たようなことしてても,たぶん,
それぞれ内的にはベクトルとかモチベーションが違うんでしょうね。

面白いので皆さんもやってみてください。

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「G4」ですみませんが 本年もよろしくお願い申し上げます。
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<店主> at 07:00コメント(0) 

2011年09月04日

ペール缶の「刷毛漬け」(刷毛保存容器)

何度か当店に応援に来てもらったことのある
岡山県の塗装店【あおい】(旧/アートペイント)の青井さんから
「曽根塗装店のあの刷毛漬けの写真を送ってほしい」
というリクエストがありました。

未提出見積書がどんどん溜まっていって やや焦ってはおりますが,
気分転換に,青井さんへの返信を兼ねてネタにします。

これが当店の,溶剤系塗料用の「刷毛漬け」(刷毛保存容器)です。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 外径

ペール缶刷毛保管容器 高さ


ペール缶(20Lタイプ)は塗料店にお願いして
未使用新品の物を納品してもらいました。
1,500円くらいだったと思います。

内側はこうなってます。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 内側


溝のある2本の木材のサイズは220×45×15くらいです。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 木材寸法


缶の内面に接する部分は単純に斜めにカットしてあるのではなく,
ずり落ちないように,缶の溝に合わせて出っ張らしてあります。
しかし,後で考えると,単に斜めにカットしておいて,
切断面に短くて頭の丸いネジを打ち込めばOKでしょう。
缶の溝に引っ掛かれば良いわけですから。

ちょっと面倒なのは,刷毛を通す棒を落とし込む溝を作る作業です。
私のやった方法は,4ミリのドリルで上から垂直に
(板の厚みの中央のあたりに)穴を開けた後,
真横から縦穴に向けて何個か穴を開けて,
残っている部分をカッターナイフでカリカリと除去しました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 木材端部


刷毛を通す棒は直径3ミリです。
写真の物は真鍮製の棒で,ご覧の通り錆びて緑青噴いてます。

水ではなくシンナーを入れるわけで,
まさかこんなに錆びるとは思わず,失敗でした。
当店にはこの刷毛漬けが3つあり,ほかの2つは
刷毛を通す棒をステンレスにしてあって,当然錆びてません。
なので,ステンレス製にすることをおすすめします。

目地刷毛など,他の刷毛より長い刷毛は
上の写真と同様の溝だと毛先が缶の底に着いてしまうため,
このようにして,持ち上げてあります。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 目地刷毛用部分


断面が「コ」の字形のアルミ部材を切って&曲げて作りました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 目地刷毛用部分細工


端を斜めに切った木材は中央のネジ棒で突っ張らせてあります。
ネジ棒の長さは200ミリあればOKです。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 中央全ネジ棒寸法


別にネジ棒じゃなく,木材でもいいと思います。
寸法ぴったりに切った木材を嵌め込んで
上からT字形の金具をビス留めする,とか。
でも,私的には,刷毛を出し入れするときに邪魔にならないよう
ここをなるべく細くしたかったので金属にしました。
  ↓
ペール缶刷毛保管容器 中央全ネジ棒端部


全ネジ棒(外径約6mm)の中央から外側に向かって,
←ナット(レンチ10ミリ,「M6」サイズ?)
←スプリングワッシャー
←ロングナット
←角座金
←木材
となっていて,金属は全部ステンレスです。


というわけで,これで作れますね,青井さん。

少し考えれば,もっと楽に作れる方法もあると思います。
出来上がったら,ぜひブログにアップしてください。

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ちなみに,ペール缶を「刷毛漬け」として利用するのは
私のアイディアではなく,
10年くらい前に?同業者のHP上で
自作のものが紹介されていて知りました。
(作り方は書いてなかったので,中身は違うと思いますが)

当店はその頃から2液形塗料の使用が多くなり,
刷毛の保管の際にはシンナーに漬け込んでおきたいけど
一般的な,四角くて密閉性が低い「刷毛保存箱」だと
シンナーが蒸発しやすくて車の中がすごく臭くなる,
その点,ペール缶なら良いだろうなあ,と作製しました。

その後,缶が錆びてきたので今年新品に取り換えましたが,
中身は10年くらい前に作った時のままです。

なお,ペール缶を利用した「刷毛漬け」は,市販品も存在します。
青井さんはそれを購入してみたそうですが,
缶が細くて容量が少なく安定性も悪い,
刷毛を通す部分がTVアンテナのように全部一体になっていて
使い勝手が良くない,とのことです。

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以上,同業者には十分通じる話なのですが
最後に,一般の読者向けの補足をしておきます。

下の写真の左側の四角い箱がごく一般的な「刷毛保存箱」です。
  ↓
「刷毛保存箱」とペール缶


フタは昔の弁当箱のように,ただ被せてあるだけで
密閉性はありません。
中に液体を入れて倒したらドバドバこぼれてしまうでしょう。

本体の接合部はハンダ付けしてあり,
新品のうちは液体を入れても漏れないです。

でも,たぶん「液体を入れて漏れても補償しないですよ」
という意味合いで「液体は入れないでください」という
建前になっています。
(液体を入れずに使っている人はかなり稀だと思いますが)
  ↓
「刷毛保存箱」の内側


それに比べて,ペール缶のフタは,
本体と接する部分にパッキンが付いています。
  ↓
ペール缶のフタ


フタを被せてからバンドを嵌めて,ハンドルで締め込み,
さらにハンドルが起きないように爪を差し込むように出来てます。
  ↓
ペール缶のバンドと爪


なので,ペール缶は液体が入った状態で倒しても
中身がこぼれない程度の気密性があります。

ペール缶利用の「刷毛漬け」の作製にあたり
ネジ棒で突っ張らせる面倒なやり方にしたのは
外側からのビス止めなど,缶に穴を開けるような加工をすると
気密性を損なってしまうからなのです,つまり。

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ここ12年くらいで,一般的に使用される塗料の種類が
ずいぶん変わったように思います。

OPやSOPといった昔の塗料であれば
使い終わった刷毛に多少塗料が残っていても
空気を遮断すれば ほぼ硬化しないため,
刷毛を浸けておく液体は,水,ボイル油,塗料用シンナー,
サラダオイルやそれらを混合したものなど,
いずれにしても揮発性の低い液体でOK,
よって,密閉性の無い「刷毛保存箱」でも よかったわけです。

しかし,2液形の塗料は空気に触れなくても硬化してしまうため
使用後の刷毛はある程度しっかり洗った上で,なおかつ,
揮発性の高い強いシンナーに浸しておかないと
刷毛が固まって使用不可になってしまうのであります。

で,曽根塗装店的にはペール缶利用の「刷毛漬け」という
ことになっているわけですが,もう一つの対応方法として,
今から11年前(2000年頃)すでに,
『刷毛を洗う時間とシンナーとそのシンナーを処分する費用,
全部無駄だから,刷毛はすべて使い捨て,100円刷毛です』
という知り合いがいました。

そっちの方向の人から「試しに」といただいた
激安の刷毛を使ってみたこともありますが
慣れようと努力しても結局,私には耐えられませんでした。

当店は特に高価な刷毛を使っているわけではないですが
価格が10倍以上違うのに使い心地に差が無いはずもなく
ひたすらイライラするのですよ。

なるべくキレイになるべく速く塗る,という結果を目指すとして,
1,800円くらいの刷毛で塗るよりも,100円の刷毛で塗るほうが
圧倒的に難しい(不可能?)ですから,その意味で
「弘法筆を選ばず」というのは,成程そうかもしれんなあ,
と思いました。
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<店主> at 02:11コメント(0) 
店主
曽根匡史 1961年 A型

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