鉄骨塗装
2020年09月26日
鉄階段の塗装の厚さ
お久しぶりです。
重い見積書が一つ出来たので,ようやく一区切りとして更新いたします。
本日は,半年ほど前に「YouTube」で公開した動画に関するお話です。
件の動画の現場はビルの非常階段で,
施主様のご指定により「カーボマスチック」という
アメリカ発祥の錆止塗料を使用しており,
上塗塗料も同じ会社「ジャパンカーボライン社」の製品です。
高性能であることは確かなのですが,高価で,たいへんクセが強く,
カーボマスチックで鉄階段を塗ることは今後もうないだろうと思うと,
今回,どうしても「膜厚計」が欲しくなり,真剣に購入を検討しました。
「膜厚計」とは,「鉄の上の塗装の厚さを測る」ための機器です。
塗装用品商社 大塚刷毛製造(株) のフェア「マルテー祭」や
塗料販売店の展示会のブースで販売されている膜厚計は
安くても5万円以上するので,
これまでに欲しいと思ったことは何度かありましたが
自分が塗った塗装の厚みがどのくらいなのか,
単純に興味本位で測ってみたかっただけであって,
膜厚を測定する検査が入る公共工事をしているわけではなく
「業務上必要」ということではないため,購入には至りませんでした。
今回調べてみると,amazon だと1万円を切るようなものがあります。
しかし,レビューを見ると,取扱説明書が中国語だったりするらしいし,
どうも不自然なレビューがあったりして,いまいち信用できません。
検討の結果,私が購入したのは
「(株)カスタム」の「TG-01U」です。
すぐに壊れるというレビューも見ましたが,
1年は保証付きなのでまあいいか,と決定。
この膜厚計は「複数の計測値の平均を表示する機能」も備えていますが,
YouTube映えの問題もありますから,計測している場面を動画で撮影し
計測値をエクセルに打ち込んで編集してYouTubeに上げました。
で,どのくらいの厚みを付けられたのか,ご覧ください。
↓
重い見積書が一つ出来たので,ようやく一区切りとして更新いたします。
本日は,半年ほど前に「YouTube」で公開した動画に関するお話です。
件の動画の現場はビルの非常階段で,
施主様のご指定により「カーボマスチック」という
アメリカ発祥の錆止塗料を使用しており,
上塗塗料も同じ会社「ジャパンカーボライン社」の製品です。
高性能であることは確かなのですが,高価で,たいへんクセが強く,
それゆえ工事価格が跳ね上がってしまうため,なかなか採用できません。
カーボマスチックで鉄階段を塗ることは今後もうないだろうと思うと,
今回,どうしても「膜厚計」が欲しくなり,真剣に購入を検討しました。
「膜厚計」とは,「鉄の上の塗装の厚さを測る」ための機器です。
塗装用品商社 大塚刷毛製造(株) のフェア「マルテー祭」や
塗料販売店の展示会のブースで販売されている膜厚計は
安くても5万円以上するので,
これまでに欲しいと思ったことは何度かありましたが
自分が塗った塗装の厚みがどのくらいなのか,
単純に興味本位で測ってみたかっただけであって,
膜厚を測定する検査が入る公共工事をしているわけではなく
「業務上必要」ということではないため,購入には至りませんでした。
今回調べてみると,amazon だと1万円を切るようなものがあります。
しかし,レビューを見ると,取扱説明書が中国語だったりするらしいし,
どうも不自然なレビューがあったりして,いまいち信用できません。
検討の結果,私が購入したのは
「(株)カスタム」の「TG-01U」です。
CUSTOM TG-01U 膜厚計 ←Amazonリンク
CUSTOM TG-01U 膜厚計 ←楽天リンク
この膜厚計は,日本の会社から販売されていて,
日本語の取扱説明書が付いている膜厚計の中では たぶん最安です。すぐに壊れるというレビューも見ましたが,
1年は保証付きなのでまあいいか,と決定。
この膜厚計は「複数の計測値の平均を表示する機能」も備えていますが,
YouTube映えの問題もありますから,計測している場面を動画で撮影し
計測値をエクセルに打ち込んで編集してYouTubeに上げました。
で,どのくらいの厚みを付けられたのか,ご覧ください。
↓
今後,この鉄骨階段の「ケレン」に関しての記事を投稿する予定です。
※「カーボマスチック」および鉄の塗装については
下記の過去記事をご参照ください。
下記の過去記事をご参照ください。
2010年01月26日
「DIY鉄骨塗装」終了
ちょうどよいところにMさんから
鉄骨塗装工事終了のメールが届きましたので
その一部をご紹介します。
---------------------------------------------------
2010.1.25(月)21:52
subject: 長かったっす(あざす)
こんばんわ
今年も宜しくされたく無いでしょうが・・・
今年も宜しくお願いします^^b
さて、連絡メールが遅くなりましたが、
ようやく塗装の方は終わりになりました。
考えるとキリが無いし、
100点満点も無いと痛感して反省しております。
やれる範囲の最善は行けたかな??
134HSのメールで塗るか?どうか?迷いましたが
折角購入して使わないのも
(ここで塗らねば塗る所が無いし、さらに探す気力は無いので)
物置の中の胴縁は、カーボマスチック2度塗りで完了にしました。
物置用に1缶(青色)を追加して、
手摺りは2度塗り部分と1度塗りに分かれてしまい
どこまで、1回なのか?裏返したか?
同色なので境が解らない部分が出来てしまいました。
しかし、曽根さんの忠告どうりに、
中空材料無しでフラットバーと鉄筋(これは失敗したが・・)
納得いく塗装は出来たと思います。
2度塗りは、終了してますが要所・要所がイマイチ(継ぎ目・ボルト)
最初の塗装部分だし塗膜も自信ないので外周は3度塗りにしました。
なるべく、厚めに
内側は、2度塗り
↓

外周は3度塗り(カーボマスチック)
↓

あと、1.5kgほど残ったのでこの際・・・と、思いましたが
流石に心折れまして^^;
トップコートに入りました。
正直、錆止めでの塗装が下手でしたので仕上がり感はイマイチですーー;
↓

でも、これは先日曽根さんからのメールのように、見た目より質にこだわり
ベターより、錆止め性能のベストからの仕様なので納得です。
近くでみると、モコモコしてますけど・・・昼間だと・・これ
↓

キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
アルミ色ですが・・銀?シルバー?まあ、アルミなので1円色ですかねw
でも、メッチャ綺麗です。(近くで見なければ^^;)
虫の死骸も結構めり込んでしまった(あははw)
手摺りは取り外し可能で、
手摺り自体もボルトなので二人掛りなら取り外し可能です。
↓

脚部は取り合えず変成シリコンいれて、暫くは様子見予定
↓

完成にはまだ時間が掛かりますが、
ひとまずこの仕様で様子を見て考えようかと
コンクリが乾いてウレタン防水かけるのも3月4月頃でしょうから、
曽根さんがまた我が家に来た時に、実際に現物を見てもらい、
アドバイスお願いします。
降って湧いたような余分な作業に
貴重なお時間を貰いまして有難うございました。
多少、塗装のことに関しては自信をもって挑みましたが、
正直これほど、大変なことになろうとは・・・
曽根さんがいわれた
「だから、鉄は怖いんですよw」
痛感しております。
---------------------------------------------------
というわけで,まとめると,
外側は,下記の4回塗り。
下塗1回目:「カーボマスチック15」アルミニウム
下塗2回目:「カーボマスチック15」レッド
下塗3回目:「カーボマスチック15」ブルー
上塗:「カーボライン134HS」シルバー
内側と手すりは,3回塗り。
物置の中は,2回塗り(上塗無し)。
---------------------------------------------------
それから,重要なことなので補足しておくと,
手すりは「中空材」を使わないこと。
「中空材」とは,角パイプや丸パイプのことで,
その場合,鉄自体は薄いので,錆びて穴が開きやすいのと,
溶接前の段階や溶接後の隙間から内側に水が入り,
閉じ込められて日が当り温度が上がると,
蒸気機関車の原理でパイプに内圧がかかり,
その結果,角パイプが膨張して丸くなることがあるのです。
そうなると,素地の変形に追従できなくなった塗膜は割れて
剥がれてしまいます。
角パイプの手すりの縦棒が膨張して膨らみ,
そこだけ塗装が剥がれてしまっている実例です。
↓


この場合,下の方に穴を開けると水が出てきます。
無垢材ならば,こうなることはありません。
また,経験上,断面が■よりも●のほうが,塗装が長持ちします。
■だと水平の部分に水が溜まるためだと思います。
下面も●のほうが水切れが良いです。
それと,■の場合,カドがきつい(尖っている)と塗膜が薄くなり,
そこから錆びやすくなるので,カドは丸みを帯びていた方が良いです。
同じ理由で,表面がぼこぼこした鉄筋を丸棒の代わりに使うのはNG。
ついでに,もう1点。
後で取り外す可能性がある場合,
ボルト,ナット,ワッシャーの類はステンレス製にして,
そこは塗装しないこと。
↓


鉄製のボルトを使用,ねじ山も塗装してしまうと
外すときに簡単には回らなくなり,タイヘンです。
あまりにもタイヘンなので,上の写真の現場は外すときに切断して,
ステンレスのボルト,ナット,ワッシャーで復旧しました。
---------------------------------------------------
Mさんからのメールの最後の方に書かれていますが,
実はこれで終わりではなく,春になってから
生コンを流した床面に,ウレタン防水する計画があります。
しかるに,左官工事(土間打ち)の収まりにモンダイがあって,厄介。
そのへんはいずれ「DIYウレタン防水」に続くかもしれません(?)
鉄骨塗装工事終了のメールが届きましたので
その一部をご紹介します。
---------------------------------------------------
2010.1.25(月)21:52
subject: 長かったっす(あざす)
こんばんわ
今年も宜しくされたく無いでしょうが・・・
今年も宜しくお願いします^^b
さて、連絡メールが遅くなりましたが、
ようやく塗装の方は終わりになりました。
考えるとキリが無いし、
100点満点も無いと痛感して反省しております。
やれる範囲の最善は行けたかな??
134HSのメールで塗るか?どうか?迷いましたが
折角購入して使わないのも
(ここで塗らねば塗る所が無いし、さらに探す気力は無いので)
物置の中の胴縁は、カーボマスチック2度塗りで完了にしました。
物置用に1缶(青色)を追加して、
手摺りは2度塗り部分と1度塗りに分かれてしまい
どこまで、1回なのか?裏返したか?
同色なので境が解らない部分が出来てしまいました。
しかし、曽根さんの忠告どうりに、
中空材料無しでフラットバーと鉄筋(これは失敗したが・・)
納得いく塗装は出来たと思います。
2度塗りは、終了してますが要所・要所がイマイチ(継ぎ目・ボルト)
最初の塗装部分だし塗膜も自信ないので外周は3度塗りにしました。
なるべく、厚めに
内側は、2度塗り
↓
外周は3度塗り(カーボマスチック)
↓
あと、1.5kgほど残ったのでこの際・・・と、思いましたが
流石に心折れまして^^;
トップコートに入りました。
正直、錆止めでの塗装が下手でしたので仕上がり感はイマイチですーー;
↓
でも、これは先日曽根さんからのメールのように、見た目より質にこだわり
ベターより、錆止め性能のベストからの仕様なので納得です。
近くでみると、モコモコしてますけど・・・昼間だと・・これ
↓
キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
アルミ色ですが・・銀?シルバー?まあ、アルミなので1円色ですかねw
でも、メッチャ綺麗です。(近くで見なければ^^;)
虫の死骸も結構めり込んでしまった(あははw)
手摺りは取り外し可能で、
手摺り自体もボルトなので二人掛りなら取り外し可能です。
↓
脚部は取り合えず変成シリコンいれて、暫くは様子見予定
↓
完成にはまだ時間が掛かりますが、
ひとまずこの仕様で様子を見て考えようかと
コンクリが乾いてウレタン防水かけるのも3月4月頃でしょうから、
曽根さんがまた我が家に来た時に、実際に現物を見てもらい、
アドバイスお願いします。
降って湧いたような余分な作業に
貴重なお時間を貰いまして有難うございました。
多少、塗装のことに関しては自信をもって挑みましたが、
正直これほど、大変なことになろうとは・・・
曽根さんがいわれた
「だから、鉄は怖いんですよw」
痛感しております。
---------------------------------------------------
というわけで,まとめると,
外側は,下記の4回塗り。
下塗1回目:「カーボマスチック15」アルミニウム
下塗2回目:「カーボマスチック15」レッド
下塗3回目:「カーボマスチック15」ブルー
上塗:「カーボライン134HS」シルバー
内側と手すりは,3回塗り。
物置の中は,2回塗り(上塗無し)。
---------------------------------------------------
それから,重要なことなので補足しておくと,
手すりは「中空材」を使わないこと。
「中空材」とは,角パイプや丸パイプのことで,
その場合,鉄自体は薄いので,錆びて穴が開きやすいのと,
溶接前の段階や溶接後の隙間から内側に水が入り,
閉じ込められて日が当り温度が上がると,
蒸気機関車の原理でパイプに内圧がかかり,
その結果,角パイプが膨張して丸くなることがあるのです。
そうなると,素地の変形に追従できなくなった塗膜は割れて
剥がれてしまいます。
角パイプの手すりの縦棒が膨張して膨らみ,
そこだけ塗装が剥がれてしまっている実例です。
↓

この場合,下の方に穴を開けると水が出てきます。
無垢材ならば,こうなることはありません。
また,経験上,断面が■よりも●のほうが,塗装が長持ちします。
■だと水平の部分に水が溜まるためだと思います。
下面も●のほうが水切れが良いです。
それと,■の場合,カドがきつい(尖っている)と塗膜が薄くなり,
そこから錆びやすくなるので,カドは丸みを帯びていた方が良いです。
同じ理由で,表面がぼこぼこした鉄筋を丸棒の代わりに使うのはNG。
ついでに,もう1点。
後で取り外す可能性がある場合,
ボルト,ナット,ワッシャーの類はステンレス製にして,
そこは塗装しないこと。
↓

鉄製のボルトを使用,ねじ山も塗装してしまうと
外すときに簡単には回らなくなり,タイヘンです。
あまりにもタイヘンなので,上の写真の現場は外すときに切断して,
ステンレスのボルト,ナット,ワッシャーで復旧しました。
---------------------------------------------------
Mさんからのメールの最後の方に書かれていますが,
実はこれで終わりではなく,春になってから
生コンを流した床面に,ウレタン防水する計画があります。
しかるに,左官工事(土間打ち)の収まりにモンダイがあって,厄介。
そのへんはいずれ「DIYウレタン防水」に続くかもしれません(?)
2010年01月24日
鉄の塗装
たしか昨年8月頃だったと思います,
「DIY外壁塗装」のMさんから,久しぶりにお電話がありました。
Mさんのお家はガケの上に建っていて,
ガケ下に駐車場があるのですが,
その駐車場のところに,鉄骨で物置とデッキを作ることになった,
ついては,曽根塗装店なら鉄骨に何を塗るか,というお尋ねです。
なんでも,ご近所で同様のものを増設した先駆者がいて,
錆びちゃって毎年塗らなきゃなんないから
鉄骨で作るのはやめたほうがいいよ
と,思いとどまるように言われたそうです。
しかし,Mさんは,
いや,ちゃんと塗装すればそんなことはない!
ということを証明できるような仕様が良い
オレ,もう曽根塗装店だし(爆)
と熱く語るのです (^-^)
で,私はなんと答えたかというと,
塗装ではなく溶融亜鉛メッキ(いわゆるドブ浸け)にすること
を強くおすすめしました。
先々のメンテナンスの手間まで考えたら,残念ながら塗装は,
50年くらいはそのままでOKな溶融亜鉛メッキには勝てません。
昔々は鉄塔に使われるくらいだったと思いますが,
15年くらい前から(?)は,マンションの非常階段や
立体駐車場など,民間の建物でも見かけるようになりました。
じゃあそういう見積もりしてもらいます,ということで
とりあえず落着しました。
しかし,しばらく経って,またお電話が。
プラス100万って言われて,予算的にムリ。
とのこと。
そして,
塗装なら高い材料でも100万もかからないでしょ?
と,おっしゃるのでした。
確かに,自分で塗るなら,手間はタダです。
う〜ん,でも,ホントにイイんですか?タイヘンですよ。
てな感じで話を始めて,第二のDIY塗装が始まりました。
以下,オレならこう塗る的な住宅の新設鉄骨塗装の解説と
Mさんから送られた写真です。
いまだに「■■の一つ覚え」のように新築の図面に書かれている
「シアナミド,SOP」なんていう,くだらない仕様とは
全く違います。
---------------------------------------------------
なんでかというと,鉄骨屋さんは錆止塗料を指定しない限り,
ものすごぉ〜〜〜〜く安〜〜〜〜い錆止塗料を使うからです。
もし,塗料を指定するとしても,ペンキ屋じゃないので,
適正な希釈率で望ましい膜厚にしっかり塗装してもらえる確率は
たぶんヒジョーに低い。
鉄骨屋さんがペンキ屋を工場に呼んで,
塗装職人に塗装してもらうパターンもあるらしいですけど
いいかげんな塗装職人が来たら かんたんにアウトです。
だったら,最初から自分でやったほうが絶対確実。
で,無塗装で搬入され組み上がった様子です。
↓

石油缶(16L)でラッカーシンナー買って,
それでびしょびしょにした布で拭く。(すごく臭いし,火気厳禁)
なんでかというと,鉄骨の表面には錆の発生を防ぐため,
たいてい油が付けてある(塗ってある)からです。
最初にこれをキッチリ落としておかないと,
どんなに高級な錆止塗料を塗っても密着できません。
しかし,民間の工事の場合,おそらく,
これは結構おろそかにされている気がします,経験上。
(だから塗料の密着が悪く,剥がれやすい)
理想としては,サンドブラストで黒皮(酸化皮膜)の除去
と同時に目荒らししたいわけですが,現場では無理です。
よって,80番のサンドペーパーでがしがしこすってキズを付ける。
「キズを付ける」=「表面積が増える」ので,
上に塗る塗料の密着が劇的に向上します。
これは,民間の工事では行われていないと思います,経験上。
(だからさらに,劇的に剥がれやすい)
この写真は目荒しの前と後。
↓


「カーボマスチック15/ジャパンカーボライン社」を使用。
この錆止塗料は約10年前,新潟県の米田塗装さんに教えてもらい,
曽根塗装店の現場では過去に2回だけ使いました。
・最下等の錆止塗料だとキロあたりたぶん200円くらい
・手軽で乾燥が早く,“エポ”というイメージが良いので
昨今ペンキ屋の標準になりつつある
弱溶剤1液形エポキシ錆止塗料だと500円くらい
(「1液ハイポンファインデクロ」「エスパーワン」
「ザウルスEX」など)
・曽根塗装店の標準品の2液形で1000円前後
(「エポオールマイルド」「エポックマイルド#2000」)
で,「カーボマスチック15」は2000円を超えます。
(アメリカ製ということもあるかもしれませんが)
しかも,まるで防水材のように ねばねばどろどろ,
だから,仕上がりがゴテゴテ,
その上,2液を混合してから使えなくなるまでが2時間,
さらに,塗り重ねが出来るまで24時間,
おまけに,開缶したら3ヶ月以内におシャカ。
意地でも長持ちさせたいからこの際 赤字になってもいい,
くらいの玉砕精神が無いと使えません,私的には。
でも,厚い。
塗るというよりは,刷毛で持って行って置いていきながら均す,
そんな感じのネタですから。
注意点として,以上【2】〜【4】は当日以内にやること。
塗る前に雨が降ったり夜露に当ったりすると,
(厳密に言えば空気中の水分でも)錆が生じてしまいますから,
脱脂や目荒らしをしたら当日以内に塗膜で覆っておくのが原則です。
全体を【4】まで1日でやるのが不可なら,
1日で出来る分ずつ,分割してすすめる。
それから,ローラー塗りじゃなく,ハケ塗りすること。
但し,ローラーでたっぷり配ってハケで均すならOK。
早く終わらせたくて無闇にローラー使いたがるやつがいますが
ローラー塗りだと塗膜が凹凸になり,凹部が薄いからダメ。
(鉄橋の塗装ではローラーNG,ハケ塗り限定の場合があるそうです)
「カーボマスチック15」1回目「アルミニウム」の塗装中。
↓

もちろん,またネバネバな「カーボマスチック15」です。
粘度が高いだけに,かすれやすいし,
1回塗りだと,エッジがどうしても薄いので2度塗りします。
「カーボマスチック15」には何色か色の種類があるので,
1回目と2回目を色違いにした方がわかりやすいでしょう。
「カーボマスチック15」の2回目「レッド」
(というよりはメタリックピンク)の塗装後。
↓

通常,エポキシ樹脂塗料は紫外線に弱いです。
曽根塗装店では下地が透けるとわかるように
わざと なるべく白に近い錆止塗料を使うので,
国産の錆止塗料は上塗りせずに放置すると徐々に黄変してきて,
紫外線にやられてるんだなー,と実感できます。
しかるに,「カーボマスチック15」はエポキシ樹脂塗料のくせに
上塗兼用という変わり者で,そのままでもOKなんです。
なので,上塗は省いても構わないとは思いますが,
同社の強溶剤2液形ウレタン樹脂塗料「カーボライン134HS」を
1回だけ上塗。(ウレタンだけど弱2シリコンよりはるかに高価)
米田さんに相談したら,上塗がシルバーなら,
1回でも透けないで仕上がるだろうというので,上塗1回で決定。
上塗はまだMさんから写真が送られてきていませんが,
そろそろ終わってる頃ではないかと思います。
---------------------------------------------------
さて,今の住宅ではトタン以外,
外部に鉄が使われていることはほとんどありませんが,
希にベランダや階段などで露出鉄部の塗装がある場合,
需要と供給のバランスで育まれた【世間並み仕様】では前記の通り
脱脂はテキトー,目荒し 無し,
ただなんとなく色が付く程度の安物の錆止塗料を1回。
その上に,SOPとか弱溶剤1液ウレタン樹脂塗料みたいな
これまた安物の上塗塗料(SDスーパーホルスとかHi-CRとか
1液ファインウレタンとか1液マイルドウレタンとかエコレタンとか)
を1回だけ塗って,おしまい。
まあだいたいそんなところが定番です。
雨ざらしだったら,錆が出るまで,もっても3年でしょう。
で,【1】〜【6】の仕様だと,
たぶん【世間並み仕様】の7倍以上の厚みが付きます。
塗る前に脱脂・目荒らしが しっかりしてあれば,
自然に剥がれるということはまず有り得ないし,
ぶつけて剥げない限りは10年経っても錆は出ないと思います。
---------------------------------------------------
ちなみに,
【世間並み仕様】の鉄骨をもつように塗替えろといわれたら,
害にしかならない,しょーもない既存塗膜を一旦全部剥がすしかない
というのが私の経験的結論です。
リセットしたあとに,私の塗膜だけで包みたい。
「DIY外壁塗装」のMさんから,久しぶりにお電話がありました。
Mさんのお家はガケの上に建っていて,
ガケ下に駐車場があるのですが,
その駐車場のところに,鉄骨で物置とデッキを作ることになった,
ついては,曽根塗装店なら鉄骨に何を塗るか,というお尋ねです。
なんでも,ご近所で同様のものを増設した先駆者がいて,
錆びちゃって毎年塗らなきゃなんないから
鉄骨で作るのはやめたほうがいいよ
と,思いとどまるように言われたそうです。
しかし,Mさんは,
いや,ちゃんと塗装すればそんなことはない!
ということを証明できるような仕様が良い
オレ,もう曽根塗装店だし(爆)
と熱く語るのです (^-^)
で,私はなんと答えたかというと,
塗装ではなく溶融亜鉛メッキ(いわゆるドブ浸け)にすること
を強くおすすめしました。
先々のメンテナンスの手間まで考えたら,残念ながら塗装は,
50年くらいはそのままでOKな溶融亜鉛メッキには勝てません。
昔々は鉄塔に使われるくらいだったと思いますが,
15年くらい前から(?)は,マンションの非常階段や
立体駐車場など,民間の建物でも見かけるようになりました。
じゃあそういう見積もりしてもらいます,ということで
とりあえず落着しました。
しかし,しばらく経って,またお電話が。
プラス100万って言われて,予算的にムリ。
とのこと。
そして,
塗装なら高い材料でも100万もかからないでしょ?
と,おっしゃるのでした。
確かに,自分で塗るなら,手間はタダです。
う〜ん,でも,ホントにイイんですか?タイヘンですよ。
てな感じで話を始めて,第二のDIY塗装が始まりました。
以下,オレならこう塗る的な住宅の新設鉄骨塗装の解説と
Mさんから送られた写真です。
いまだに「■■の一つ覚え」のように新築の図面に書かれている
「シアナミド,SOP」なんていう,くだらない仕様とは
全く違います。
---------------------------------------------------
【1】無塗装で引き渡してもらう
なんでかというと,鉄骨屋さんは錆止塗料を指定しない限り,
ものすごぉ〜〜〜〜く安〜〜〜〜い錆止塗料を使うからです。
もし,塗料を指定するとしても,ペンキ屋じゃないので,
適正な希釈率で望ましい膜厚にしっかり塗装してもらえる確率は
たぶんヒジョーに低い。
鉄骨屋さんがペンキ屋を工場に呼んで,
塗装職人に塗装してもらうパターンもあるらしいですけど
いいかげんな塗装職人が来たら かんたんにアウトです。
だったら,最初から自分でやったほうが絶対確実。
で,無塗装で搬入され組み上がった様子です。
↓
【2】脱脂を行う
石油缶(16L)でラッカーシンナー買って,
それでびしょびしょにした布で拭く。(すごく臭いし,火気厳禁)
なんでかというと,鉄骨の表面には錆の発生を防ぐため,
たいてい油が付けてある(塗ってある)からです。
最初にこれをキッチリ落としておかないと,
どんなに高級な錆止塗料を塗っても密着できません。
しかし,民間の工事の場合,おそらく,
これは結構おろそかにされている気がします,経験上。
(だから塗料の密着が悪く,剥がれやすい)
【3】目荒しを行う
理想としては,サンドブラストで黒皮(酸化皮膜)の除去
と同時に目荒らししたいわけですが,現場では無理です。
よって,80番のサンドペーパーでがしがしこすってキズを付ける。
「キズを付ける」=「表面積が増える」ので,
上に塗る塗料の密着が劇的に向上します。
これは,民間の工事では行われていないと思います,経験上。
(だからさらに,劇的に剥がれやすい)
この写真は目荒しの前と後。
↓
【4】錆止塗料を塗る
「カーボマスチック15/ジャパンカーボライン社」を使用。
この錆止塗料は約10年前,新潟県の米田塗装さんに教えてもらい,
曽根塗装店の現場では過去に2回だけ使いました。
・最下等の錆止塗料だとキロあたりたぶん200円くらい
・手軽で乾燥が早く,“エポ”というイメージが良いので
昨今ペンキ屋の標準になりつつある
弱溶剤1液形エポキシ錆止塗料だと500円くらい
(「1液ハイポンファインデクロ」「エスパーワン」
「ザウルスEX」など)
・曽根塗装店の標準品の2液形で1000円前後
(「エポオールマイルド」「エポックマイルド#2000」)
で,「カーボマスチック15」は2000円を超えます。
(アメリカ製ということもあるかもしれませんが)
しかも,まるで防水材のように ねばねばどろどろ,
だから,仕上がりがゴテゴテ,
その上,2液を混合してから使えなくなるまでが2時間,
さらに,塗り重ねが出来るまで24時間,
おまけに,開缶したら3ヶ月以内におシャカ。
意地でも長持ちさせたいからこの際 赤字になってもいい,
くらいの玉砕精神が無いと使えません,私的には。
でも,厚い。
塗るというよりは,刷毛で持って行って置いていきながら均す,
そんな感じのネタですから。
注意点として,以上【2】〜【4】は当日以内にやること。
塗る前に雨が降ったり夜露に当ったりすると,
(厳密に言えば空気中の水分でも)錆が生じてしまいますから,
脱脂や目荒らしをしたら当日以内に塗膜で覆っておくのが原則です。
全体を【4】まで1日でやるのが不可なら,
1日で出来る分ずつ,分割してすすめる。
それから,ローラー塗りじゃなく,ハケ塗りすること。
但し,ローラーでたっぷり配ってハケで均すならOK。
早く終わらせたくて無闇にローラー使いたがるやつがいますが
ローラー塗りだと塗膜が凹凸になり,凹部が薄いからダメ。
(鉄橋の塗装ではローラーNG,ハケ塗り限定の場合があるそうです)
「カーボマスチック15」1回目「アルミニウム」の塗装中。
↓
【5】もう1回,錆止塗料を塗る
もちろん,またネバネバな「カーボマスチック15」です。
粘度が高いだけに,かすれやすいし,
1回塗りだと,エッジがどうしても薄いので2度塗りします。
「カーボマスチック15」には何色か色の種類があるので,
1回目と2回目を色違いにした方がわかりやすいでしょう。
「カーボマスチック15」の2回目「レッド」
(というよりはメタリックピンク)の塗装後。
↓
【6】上塗塗料を塗る
通常,エポキシ樹脂塗料は紫外線に弱いです。
曽根塗装店では下地が透けるとわかるように
わざと なるべく白に近い錆止塗料を使うので,
国産の錆止塗料は上塗りせずに放置すると徐々に黄変してきて,
紫外線にやられてるんだなー,と実感できます。
しかるに,「カーボマスチック15」はエポキシ樹脂塗料のくせに
上塗兼用という変わり者で,そのままでもOKなんです。
なので,上塗は省いても構わないとは思いますが,
同社の強溶剤2液形ウレタン樹脂塗料「カーボライン134HS」を
1回だけ上塗。(ウレタンだけど弱2シリコンよりはるかに高価)
米田さんに相談したら,上塗がシルバーなら,
1回でも透けないで仕上がるだろうというので,上塗1回で決定。
上塗はまだMさんから写真が送られてきていませんが,
そろそろ終わってる頃ではないかと思います。
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さて,今の住宅ではトタン以外,
外部に鉄が使われていることはほとんどありませんが,
希にベランダや階段などで露出鉄部の塗装がある場合,
需要と供給のバランスで育まれた【世間並み仕様】では前記の通り
脱脂はテキトー,目荒し 無し,
ただなんとなく色が付く程度の安物の錆止塗料を1回。
その上に,SOPとか弱溶剤1液ウレタン樹脂塗料みたいな
これまた安物の上塗塗料(SDスーパーホルスとかHi-CRとか
1液ファインウレタンとか1液マイルドウレタンとかエコレタンとか)
を1回だけ塗って,おしまい。
まあだいたいそんなところが定番です。
雨ざらしだったら,錆が出るまで,もっても3年でしょう。
で,【1】〜【6】の仕様だと,
たぶん【世間並み仕様】の7倍以上の厚みが付きます。
塗る前に脱脂・目荒らしが しっかりしてあれば,
自然に剥がれるということはまず有り得ないし,
ぶつけて剥げない限りは10年経っても錆は出ないと思います。
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ちなみに,
【世間並み仕様】の鉄骨をもつように塗替えろといわれたら,
害にしかならない,しょーもない既存塗膜を一旦全部剥がすしかない
というのが私の経験的結論です。
リセットしたあとに,私の塗膜だけで包みたい。